涙もろいと生きにくい
私は幼少期から、涙もろい子どもだった。
泣くと言っても、子どもにありがちな「第一声から大声で泣く」タイプではない。
涙をこらえてこぼさないよう、必死に上を向いて耐える。耐えた挙句、溢れてしまう。溢れたのを皮切りに止まらなくなり、つられて声も出る。泣いてるのを見た大人が「大丈夫?」と声をかけてくる。それを見て涙が止まらなくなる。
結局、何時間も泣き続ける。
一度泣いたらとにかく、栓が抜けたかのように涙が止まらない、抑えられない、そういう意味での「涙もろい」だ。
転んで怪我をした日は、傷跡を見るたびに痛みを思い出して泣いてしまっていたし、高校生のときは失恋を引きずって1週間以上泣きっぱなしの期間もあった。もちろん授業中も。
社会人になってから、この涙もろさには非常に足を引っ張られるようになった。
営業時代、理不尽な怒られ方をするととにかく涙が止まらなくなるし、テレアポ中、アポが取れないとその日はもうテレアポができないほど泣いてしまう。
トイレにかけこんでも、トイレで嗚咽が響き渡る方が恥ずかしいと思ってしまいすぐに出てしまう。
人前で泣くのは恥ずかしいけど、それ以前に涙を抑えることができない。
今の場所は働きやすさもあり、泣くこともほとんどなくなった。でも結局涙もろいことには変わりない。
24歳、泣いていてもどうしたの?って優しく声をかけてもらえることはもう少ない。自立した女として、涙を拭って前向きに歩いていこう。